ブレーキ容量の算出法

ディスクブレーキの選定計算例

  • モーター 10kW、1450min-1(rpm)
  • 空圧正作動ディスクブレーキ希望
  • 最大供給圧力 0.5Mpa (5kgf/cm2)
  • 最大ディスク外形 400mm以下
  • 停止までの時間 0.3秒
  • 頻度 3回/時間、24時間稼働
  • 構成図

まず、中実円柱と中空円柱に分けて考える。

質量m1 = 50.02 × π/4 × 7.85 × 10.0 × 10-3 = 154kg

計算式の図

質量m2 =(50.02 -30.02)× π/4 × 40.0 × 7.85 × 10-3 = 395kg

計算式の図

よって全慣性モーメントJは

計算式の図
計算式の図
計算式の図

外径300mmのディスクとDBA-50及び外径400mmのディスクとDBA-20の2種類の組み合わせを選定し
仕様を検討する。

A. 外径300mmのディスクとDBA-50を組み合わせた場合

計算式の図

0.5Mpa時のトルクは1000N×0.119 m=119 Nm > 75.9 Nm

計算式の図
計算式の図

一回の制動エネルギーを求める。

問題ないことを確認し、各ブレーキ仕様に示される値を用いてパッドの寿命の推定を行う。
安全のために250℃の欄の70%の値にて検討を行う。
DBA-50が1台で吸収できるエネルギーは
14.1 × 108J × 0.7 = 9.87 × 108J である。

B. 外径400mmのディスクとDBA-20を組み合わせた場合

DBA-20の吸収可能なエネルギーは
E= 2.9 ×108J × 0.7 = 2.03 × 108J であるため
寿命より判断し外径300mmのディスクとDBA-50形を選定する。

慣性モーメントとGD2、選定に使用する各計算式については下記からご覧下さい。